彼らに愛されると様々な祝福を得ることがあります。
例えば戦に出ても死なない、常勝などは良く知られるところです。
湖の妖精から守護を受けた騎士なども有名です。
ですが、大凡の場合、彼らに愛されるということは、行き過ぎた加護を意味することもあり、中には殆ど呪いではないか? ということも。
一番多いのは、こちら側に戻れなくなるというもの。
妖精郷は確かに素晴らしい所ですが、ある意味で時間が止まって変化はありません。
また人界と切り離されている為、友人や家族との縁は切れてしまいます。
もちろん中には様々なきっかけによってこちらに戻ってくることもあります。
しかしその場合、彼らに記憶や感情を奪われていることがあります。
なにより最大の損失は「時間」でしょう。
妖精郷の時間の流れは1年が100年に相当するとか。
戻ってきても、身内はおろか、誰も、土地や国さえもあなたの事を知らないのです。
こんなお話が、たくさん伝わっています。
まさに浦島太郎ですね。
Warwick Goble