ちょこっと妖精学 千里眼

妖精たちは居ながらにして遠くのことを見聞きできるようです。
それは千里眼といっても良いほどですし、中にはテレパシー、読心術の類いのように心の中を見透かすようなことも。
けれど、そうは言っても欺されてしまうこともあります。
例えば或る民話で、妖精たちに居座られて困り果てた農家の主婦が、フェアリードクターの力を借りて難を逃れるのですが、その時、彼女は、戸口で「妖精砦が火事だ!」と叫ぶのです。
驚いた妖精たちは家を飛び出て帰るのですが……
もちろん、これはそのお話では、ということですが、時には妖精も人に欺されてしまうようです。

Margaret Winifred Tarrant

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