妖精たちのお産に産婆さんが駆り出されるというお話はアイルランド周辺ではひとつの典型として語られています。
しかし、そんな定番のお話にも様々なパターンがあります。
まず、お産を控えているのが『妖精の女性』である場合と『人間の女性』である場合です。
そう、妖精の男に攫われてきた女性が産気づいているのです。
妖精界にももちろん産婆さんはいるでしょう。
けれど、人間のお産に立ち会える産婆さんはいなかったのです。たぶん。
人間と妖精はとても似ていますが、そういった生物としての基本の所が違っているのでしょうね。
Herbert James Draper