ホラー映画

先だって「夏のホラー特集」というのがあり小野不由美さん原作の「残穢-住んではいけない部屋-」というのを鑑賞しました。いやぁ、竹内結子さん美しいですね〜。橋本愛さんも。そして成田凌さんの良い感じにダメ美男っぷりも良かったです。
正直、怖い話を語るのは大好きなんですが、観たり聞いたりするのは苦手で。あはは。

副題の通り、このお話は土地とか家にまつわるホラー話なのですが、妖精譚にもそういうものはあり、家に取り憑き、主が変わってもそこに住み続け、悪戯(というには行き過ぎているものもありますが)を続けるというのがあります。
それと似た感じなのかなーと思ったり、そういう時に妖精博士としてはどういう対応を取るのかなーと考えたり。職業病ですね。

作品はとても怖くて、ちょっと目に焼き付いたりするシーンがあったりと楽しめました。

色々意見はありますが、僕はミスシャーロック好きでしたね〜。
シャーロックの部屋も良かったなぁ。

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ちょこっと妖精学 お礼

妖精たちは恩義には恩義で、無礼には無礼で返すと言います。
確かに約束を守る彼らの話は多くありますし、妖精王から杯を貰ったというお話も。
相手が妖精だろうが、人間だろうが、親切にすることは大事ですね。
ですが、相手の姿が醜く、恐ろしかったらどうでしょうか。
アイルランドには「飢え男」という妖精がいます。つまり乞食のようなみすぼらしい姿をしてあちらこちらに現れて、物乞いをします。
それを拒絶したらそれまでなのですが、もしちゃんと施しを与えたなら飢え男は相応のお礼をしてくるそう。ある木こりが飢え男に食べ物を恵んだところ、お礼としてそれはそれはたくさんの薪を贈られたそうです。

Ralph Hedley

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ちょこっと妖精学 馬

妖精犬、妖精猫、妖精牛など、妖精とつく動物は多多います。
これらには2つの意味があり、ひとつは妖精たちが飼っているもの。
もうひとつは、彼らの存在そのものが超自然的なもの。
話に出てくるのは後者が多いようです。
ある男が自分の畑を荒らすものがいるのに気づき、夜通し見張りをすることに。
そこに現れたのは馬の群れで、彼らは好きなだけ食べると煙のように掻き消えてしまったのです。
男は妖精馬だと気づき、明くる夜、その内の牝馬一頭に土塊を投げつけました。
土が当たれば妖精馬は人のものになるという言い伝えを知っていたのです。
晴れて妖精馬を手に入れた男は栄え、以降この土地の馬が優れているのは、その妖精馬の血を引いているからだそうです。

Ива́н Я́ковлевич Били́бин

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ちょこっと妖精学 お金

妖精たちに貨幣経済があるのか、と言われれば正確なところは分かりません。
ただ、靴屋妖精レプラコーンが金貨を貯めていたり、アイルランドの英雄妖精たちがコインを持っていたりするので「お金」という概念があるのは確かなようです。
ただ、人間のようにそれを目当てにしたりとかはあまりないようで、どちらかというと嗜好品の類いのような感じです。
中にはお金を貸す、渡すということはあるようですが、それももっぱら人間相手です。
ある湖の中に城を構える妖精王は、自らの領地に住む農夫が、地代を払えずに困っていると知り、彼に小袋いっぱいの金貨を渡します。喜んだ農夫はそのお金で地代を払い、それでも余ったお金で土地を買い取りました。
しかし翌日、強突く張りの地主が見てみると金貨は全てジンジャーブレッドクッキーに変わっていたそうです。もちろん地主は怒ったけれど後の祭り。証文はしっかり取り交わされていたのでした。
アイルランド南西部ケリー県に伝わるお話です。

Heinrich Vogeler

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ちょこっと妖精学 新居

妖精たちが引越をするというのは前にも書きましたが、ではどんな所が転居先?に選ばれるのでしょうか。
もちろん妖精砦などの、彼らと関わりのある所が選ばれて当然なのですが、中には普通の人家が選ばれることもあります。
これは、有名なお話なのですが、家憑き妖精とともに暮らしていた家族が、アイルランドからアメリカに移住しました。その時、家族はやっと家憑き妖精と離れられると思ったそうです。その家に棲みついた小さな彼は、時々手伝いはしますが、大抵は悪戯ばかりで手を焼いていたのです。
そしてやっとの事でアメリカに辿り着き、船倉から荷物が出て来たのを見てびっくり仰天。
なんと、荷物の上にはその家憑き妖精が。
「やぁ、遅かったなぁ!」
結局、その家族は長く妖精と暮らすことになったそうです。

Dorothy P. Lathrop

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彼らを感じるとき

なんて書き方をすると「本当に視えてるんですね!」と訊かれそうですが、そういうことではなく(否定も肯定もしないスタンス。神秘は神秘、謎は謎のままで♪)、先だって本棚を整理する機会があり、アレヤコレヤを手放したり、入れ替えたりして、なんとか心地の良い本棚にしたのですが、まー収まっている本がすべて「妖精学」「物語」「伝承、民話」なんですね。いわゆる小説とか実用書は皆無。
よくよく本棚は、その人を表すなんて言いますが、まさに「経済活動に興味ない人」「社会的な某かには不向き」と言わんばかりだなぁと我ながらアハハハと笑ってしまいました。
とはいえです。僕は妖精譚の語り部で、なによりフェアリードクターなわけでして、そういう生業の本棚であればこれで良いのかなぁと改めて、自分を省みたりも。
花を見れば、その傍らでせっせと世話をする小妖精が。
水のせせらぎは水霊の歌声に。
木漏れ日は、樹の乙女の誘いに、赤い鳥居の奥には白い狐さんが跳ねていたり……ん?
正直、のべつまくなし四六時中彼らが傍らにいる訳ですね。
もし僕がどうすれば妖精が視られますか? と訊ねられたなら、
「彼ら(物語)の世界から降りないことです」とこたえるでしょうね。

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ちょこっと妖精学 靴屋妖精の金貨

靴屋妖精レプラコーンと言えば、アイルランドのマスコット的存在です。
お土産物屋さんに行けば、必ずと言って良いほど、彼らをデザインしたTシャツやキーホルダー、中にはトランクスなんてのもあります。
妖精の靴屋として有名な彼らは、稼いだ金貨を7つの壺に入れてアイルランドのどこかに埋めていると言います。それはタンポポやサワギク(ノボロギク)の根本に埋まっているとされていて、虹の橋の根本にというのは、ごく最近言われてることのようです。
本当に、タンポポなどの根本に金貨があるかどうかは分かりませんが、ボッグと呼ばれる湿地から黄金製の宝物などが見つかることは良くあったそうです。
それらは妖精の原型とされた先住民族たちの遺産なのです。

The Elves and the Shoemaker

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中世ルネサンス ブックカフェ Tür さんで

申し込みが始まった愛知県高山市中世ルネサンス ブックカフェ Tür さんでのお話会。
申し込み開始から1時間で半数のお席が埋まるという好評振りだそうで、本当に有り難い限りです。
思えば愛知での開催は5年ぶり? 久しぶりだなぁ。
もともと愛知や名古屋は何となく惹かれる土地で、なんなら住んでみたいなぁとも思っていたので本当にワクワクしています。
さてどんなお話を語ろうかなぁ。オーナーさんが北欧神話が大好きな方というのでそっち方面も少し……なんて考えたりしています。
あと、Tür さん、お菓子が大変美味だとか。これは甘党の僕としては期待しちゃいます。
どうぞよろしくお願いします。
お申し込みお問合せはこちらから。

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ちょこっと妖精学 居を移す

ハロウィンや立夏前夜など。様々な民話や伝承で、妖精たちは遊行するといいます。
それは妖精王への謁見であったり、単に夜遊び?だったりするようですが、中には居を変えるという話も。
彼らは基本は妖精塚や砦の中に住んでいますが、前述のような特定の日、つまり古の祝祭日には居を変えるというのです。それは別の妖精砦であったり、全く違うところであったり。
そんな彼らの遊行の途中に出会ってしまったら……お約束ですね。
また、引っ越す理由も、そういう決まり事の他に、隣人(人間)が煩いから、汚水を垂れ流すからといった環境が理由の時もあるようですが、そういう場合はキッチリと呪ったりしてからいなくなるようです。

Arthur Rackham

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ちょこっと妖精学 寿命

妖精に寿命はあるのか。
これは多くの妖精学者、神秘家の議題に挙がってきたトピックスです。
実際の所は分かりませんし、決めてしまうのはナンセンスだなぁと語り部としては思うのですが、一応伝えられている中ではおよそ300年(幽霊ベースの妖精)とか、この世が終わるまで(古の神ベース)等と言われています。どうなんでしょうね。
ただ1つ確かなのは、彼らの事を誰もが忘れてしまったら、それはそれで終わりなんだろうなぁと言うこと。
妖精譚の住人である彼らは、誰かに語られ、誰かに伝えられして初めて息づくんじゃないかなぁと語り部としては思うのです。

Warwick Goble

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