ちょこっと妖精学 天使

天使と妖精。一見、関わり合いがなさそうですが、その実密接に関係しています。
例えばアイルランドでは、妖精はルシファーと共に堕天した天使たちで、天に帰れるほど良くもなく、地獄に堕ちるほど悪くもなかった為、最後の審判の日まで地上に止まり続けていると言われています。
また昨今のニューエイジ哲学では、人を導く天使とは別に、自然界の諸力を滞りなく循環させる為の自然界の天使だという説も。
果たしてどれが正しいのか、それともどれも正しいのか分かりませんが、どちらにしろ、彼らは私達のすぐ傍にいるのでしょうね。
画像はアイルランドの守護聖人ブリジットを描いたものです。

John Duncan

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 天使 はコメントを受け付けていません

ちょこっと妖精学 花びらの斑点

妖精たちが好きな花は俯き加減で咲くものが多いのよ。
というお話を土地の人から伺ったことがあります。
確かにブルーベルやジギタリス(キツネノテブクロ)、カウスリップ(黄花九輪桜)などは俯き加減で咲いています。
それらには大抵「妖精のベッド」「妖精のスリッパ」などと彼らに纏わる別名がつけられています。また斑点がある花が多く、それらは彼らの足跡とされました。
またサンザシなども俯き加減では咲きませんが、やはの花弁の奥に斑点のような模様があったりしますね。

Margaret W. Tarrant

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 花びらの斑点 はコメントを受け付けていません

ちょこっと妖精学 英雄妖精2

英雄妖精の多くには、様々な使命があると言います。
その1つが、妖精郷に渡る前、守護、支配していた土地、国に危機が及んだなら、押っ取り刀で戻り、それを救うというものです。
ですが、その救国にも様々な鍵、前提となる条件があるようです。
例えば、アイルランド南東部の妖精王であるフイッジェラルド伯は、ムラマストの墳墓に眠ると言います。そして彼は、ハロウィンの夜、家来と共にその墳墓を巡るそうです。
彼らが乗る妖精馬が履く銀の蹄鉄が、猫の耳ほど薄くなったらば、彼らはこの世に戻ってくると言います。
さて、いつになるのでしょうか。

Sir Edward Coley Burne-Jones

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 英雄妖精2 はコメントを受け付けていません

ちょこっと妖精学 英雄妖精

妖精には様々なタイプがいます。例えば祖霊が妖精化したもの。樹木や泉など自然霊が形を得たモノ。
その中で、日本人からするとちょっと特殊だなーと思うのが「英雄妖精」と呼ばれる人たち。これは神話や伝説の英雄が妖精の一員として認識されている例です。
日本だと家康公とか義経など神様とかになっている場合が多いのですが、アイルランドだと、妖精郷に遊び、生前治めていた国や領地に事あらば戻ってくる救世主として認識されています。有名なのはお馴染みアーサー王やアイルランドのヘラクレス、フィンマクール。
他にも、湖の王となった名君などその土地土地に英雄妖精がいるようです。
彼らは永遠の若さをもって馬を駆り、今でもその土地の真の王なのです。

Ivan Bilibin

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 英雄妖精 はコメントを受け付けていません

ちょこっと妖精学 バンシー

泣き妖精バンシーは靴屋妖精レプラコーンと並んでアイルランドを代表する妖精です。
とはいえ、死を知らせるという性質から、忌避されがちですが、実は今でも目撃例が絶えない妖精でもあります。
彼女の歴史は古く17世紀には記録として残っているそうです。
そこには「白い服を着た、髪の赤い、幽霊のように顔の青ざめた女」と書かれ、聞いたこともないような声で「馬」と三度叫んだそうです。
そして翌日、その家の主が亡くなったと。
確かに、フィールドワークをしていても、バンシーの目撃例はよく聞かれます。
「俺のばあさんが亡くなるときにその叫び声を聞いた」
「病院で看護してるときに、視た」などなど。
死と生、両方に立ち会い、運命を左右する存在が妖精の本質であるとすれば、彼女の出番は他の妖精より多いのかも知れませんね。

Draper Herbert James

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 バンシー はコメントを受け付けていません

ホラー映画

先だって「夏のホラー特集」というのがあり小野不由美さん原作の「残穢-住んではいけない部屋-」というのを鑑賞しました。いやぁ、竹内結子さん美しいですね〜。橋本愛さんも。そして成田凌さんの良い感じにダメ美男っぷりも良かったです。
正直、怖い話を語るのは大好きなんですが、観たり聞いたりするのは苦手で。あはは。

副題の通り、このお話は土地とか家にまつわるホラー話なのですが、妖精譚にもそういうものはあり、家に取り憑き、主が変わってもそこに住み続け、悪戯(というには行き過ぎているものもありますが)を続けるというのがあります。
それと似た感じなのかなーと思ったり、そういう時に妖精博士としてはどういう対応を取るのかなーと考えたり。職業病ですね。

作品はとても怖くて、ちょっと目に焼き付いたりするシーンがあったりと楽しめました。

色々意見はありますが、僕はミスシャーロック好きでしたね〜。
シャーロックの部屋も良かったなぁ。

カテゴリー: 由無し事 | ホラー映画 はコメントを受け付けていません

ちょこっと妖精学 お礼

妖精たちは恩義には恩義で、無礼には無礼で返すと言います。
確かに約束を守る彼らの話は多くありますし、妖精王から杯を貰ったというお話も。
相手が妖精だろうが、人間だろうが、親切にすることは大事ですね。
ですが、相手の姿が醜く、恐ろしかったらどうでしょうか。
アイルランドには「飢え男」という妖精がいます。つまり乞食のようなみすぼらしい姿をしてあちらこちらに現れて、物乞いをします。
それを拒絶したらそれまでなのですが、もしちゃんと施しを与えたなら飢え男は相応のお礼をしてくるそう。ある木こりが飢え男に食べ物を恵んだところ、お礼としてそれはそれはたくさんの薪を贈られたそうです。

Ralph Hedley

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 お礼 はコメントを受け付けていません

ちょこっと妖精学 馬

妖精犬、妖精猫、妖精牛など、妖精とつく動物は多多います。
これらには2つの意味があり、ひとつは妖精たちが飼っているもの。
もうひとつは、彼らの存在そのものが超自然的なもの。
話に出てくるのは後者が多いようです。
ある男が自分の畑を荒らすものがいるのに気づき、夜通し見張りをすることに。
そこに現れたのは馬の群れで、彼らは好きなだけ食べると煙のように掻き消えてしまったのです。
男は妖精馬だと気づき、明くる夜、その内の牝馬一頭に土塊を投げつけました。
土が当たれば妖精馬は人のものになるという言い伝えを知っていたのです。
晴れて妖精馬を手に入れた男は栄え、以降この土地の馬が優れているのは、その妖精馬の血を引いているからだそうです。

Ива́н Я́ковлевич Били́бин

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 馬 はコメントを受け付けていません

ちょこっと妖精学 お金

妖精たちに貨幣経済があるのか、と言われれば正確なところは分かりません。
ただ、靴屋妖精レプラコーンが金貨を貯めていたり、アイルランドの英雄妖精たちがコインを持っていたりするので「お金」という概念があるのは確かなようです。
ただ、人間のようにそれを目当てにしたりとかはあまりないようで、どちらかというと嗜好品の類いのような感じです。
中にはお金を貸す、渡すということはあるようですが、それももっぱら人間相手です。
ある湖の中に城を構える妖精王は、自らの領地に住む農夫が、地代を払えずに困っていると知り、彼に小袋いっぱいの金貨を渡します。喜んだ農夫はそのお金で地代を払い、それでも余ったお金で土地を買い取りました。
しかし翌日、強突く張りの地主が見てみると金貨は全てジンジャーブレッドクッキーに変わっていたそうです。もちろん地主は怒ったけれど後の祭り。証文はしっかり取り交わされていたのでした。
アイルランド南西部ケリー県に伝わるお話です。

Heinrich Vogeler

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 お金 はコメントを受け付けていません

ちょこっと妖精学 新居

妖精たちが引越をするというのは前にも書きましたが、ではどんな所が転居先?に選ばれるのでしょうか。
もちろん妖精砦などの、彼らと関わりのある所が選ばれて当然なのですが、中には普通の人家が選ばれることもあります。
これは、有名なお話なのですが、家憑き妖精とともに暮らしていた家族が、アイルランドからアメリカに移住しました。その時、家族はやっと家憑き妖精と離れられると思ったそうです。その家に棲みついた小さな彼は、時々手伝いはしますが、大抵は悪戯ばかりで手を焼いていたのです。
そしてやっとの事でアメリカに辿り着き、船倉から荷物が出て来たのを見てびっくり仰天。
なんと、荷物の上にはその家憑き妖精が。
「やぁ、遅かったなぁ!」
結局、その家族は長く妖精と暮らすことになったそうです。

Dorothy P. Lathrop

カテゴリー: ちょことっと妖精学 | ちょこっと妖精学 新居 はコメントを受け付けていません