ちょこっと妖精学 バンシー

泣き妖精バンシーは靴屋妖精レプラコーンと並んでアイルランドを代表する妖精です。
とはいえ、死を知らせるという性質から、忌避されがちですが、実は今でも目撃例が絶えない妖精でもあります。
彼女の歴史は古く17世紀には記録として残っているそうです。
そこには「白い服を着た、髪の赤い、幽霊のように顔の青ざめた女」と書かれ、聞いたこともないような声で「馬」と三度叫んだそうです。
そして翌日、その家の主が亡くなったと。
確かに、フィールドワークをしていても、バンシーの目撃例はよく聞かれます。
「俺のばあさんが亡くなるときにその叫び声を聞いた」
「病院で看護してるときに、視た」などなど。
死と生、両方に立ち会い、運命を左右する存在が妖精の本質であるとすれば、彼女の出番は他の妖精より多いのかも知れませんね。

Draper Herbert James

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