ちょこっと妖精学 馬

妖精犬、妖精猫、妖精牛など、妖精とつく動物は多多います。
これらには2つの意味があり、ひとつは妖精たちが飼っているもの。
もうひとつは、彼らの存在そのものが超自然的なもの。
話に出てくるのは後者が多いようです。
ある男が自分の畑を荒らすものがいるのに気づき、夜通し見張りをすることに。
そこに現れたのは馬の群れで、彼らは好きなだけ食べると煙のように掻き消えてしまったのです。
男は妖精馬だと気づき、明くる夜、その内の牝馬一頭に土塊を投げつけました。
土が当たれば妖精馬は人のものになるという言い伝えを知っていたのです。
晴れて妖精馬を手に入れた男は栄え、以降この土地の馬が優れているのは、その妖精馬の血を引いているからだそうです。

Ива́н Я́ковлевич Били́бин

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