ちょこっと妖精学 目眩まし

よくよくあるお話ですが、妖精を捕まえられたら彼らの財宝を手に入れられると言います。けれど彼らは目眩ましの天才です。ちょっとした隙を見せるとパッと消えてしまうのです。

「ああ! 向こうから暴れ牛がやって来る!」
「カラスが糞を仕掛けてきたぞ」

なんて気を逸らさせるのはお手の物。
面白いところでは「秘蔵の酒がそこにあるから取ってくれ」というもの。
秘蔵の酒?! と目を向けた途端……お約束です。

Helen Jacobs

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『妖精たちのささやき茶話』終了しました。

恒例となりました船橋のOnce upon a timeさんでの「妖精たちのささやき茶話」。
盛況の内に無事終了しました。
こちらはコストマリー事務局さん主催で、毎回予約がすぐ埋まり満席御礼の人気イベント。本当に、Onceさん、コストさんに足を向けて寝られないです。
今回はハロウィンに先駆けてと言うことだったのですが、店内は既にハロウィン真っ只中🎃! 毎年グレードアップしてます!

お料理ももちろんハロウィン仕様👻

ピーラッカというお料理のOnceさんアレンジだそう。
パイ生地などでカボチャのペーストを包んであります。
そして付け合わせのペーコンはリンゴとハチミツで味付け。お酒が進む進む🍻

さて、今回はハロウィンということで以下の演目を昼と夜総取っ換えでご披露。

父神ダグダと戦女神モリガンの寝床
ジャックランタンの由来
変身妖精プーカのお話 4つ
お話を知らなかった語り部……etc

お話の蝋燭ももちろん灯して宝石魔法も一緒に。

次の会は11月23日となっていてテーマは「感謝祭(肉祭り)」です。
有り難いことに昼夜共に満席となっていますが、キャンセルが出る場合がありますので、気になっている方は、コストさんのページを要チェックです!

最後にちょっと当日の模様をだけ。

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ちょこっと妖精学 呼び方

昔から妖精のことを「エルフ」や「フェアリー」と呼ぶのは良くないと言われています。
これは彼らを名指しすると良くないという理由で、不躾に名指しされると、彼らは怒って抓ってきたり、時には呪いの矢を投げかけてきたりします。
これらは、きっと日本人に対して海外の方が「そこの日本人!」と呼びつけるような感じ名のだろうなぁと思っています。そう考えると、ちょっと不躾ですね。
ですから「あちらさん」「紳士方」「良き人々」などと言い換えるのです。アイルランドでは「Daoine maithe(ディーネマハ etc)」と呼ぶことが多いのです。これはそのまま良き人々という意味です。
もちろん「妖精さん」というのももっての外です。

Margaret W. Tarrant

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ちょこっと妖精学 取り替え子 2

ハロウィンが近くなると取り替え子が盛んに行われるようになります。
向こう側から、邪妖精が出て来やすくなるのです。
取り替えられた子の代わりに置いていかれるのはもちろん妖精の子供で、彼らはしなびたナスやリンゴの様な顔をしていて、子供のくせに歯が二重に生えていたり、煙草を吸ったりするのです。もうどうしようもない悪ガキで、まさに悪魔と呼べる存在なのですが、そこは妖精。音楽に大変優れているのです。
ある話では、盲目のバブパイプ吹きから楽器を借りた取り替え子は、それはそれは見事に演奏したそう。それは件の奏者が「この子はアイルランドで一番の笛吹きになりますよ!」と言わしめたほどだったそう。

Arthur Rackham

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ちょこっと妖精学 土地神

日本や東洋には土地神といった、ごく小さいけれど、その土地では絶大な力を持つ神格が登場したり、実際に信仰されていたりします。
それと同じように欧州では妖精たち(と呼ばれる存在)の中には土地神、ひいては古い神様であったりします。
その証拠としてあげられるのが、彼らが居城とし、よくよく立ち現れると言われている妖精塚。これが古の神の名前が付けられていたり、神が住んでいたという伝承が残されていたりするのです。例えばアイルランドのロングフォード県にあるブリレイ。ここは妖精塚として有名ですが、元々はミディールというダーナの神が住んでいた城なのです。

Harry George Theaker

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ちょこっと妖精学 実りの季節

妖精たちは、古くから人よりも大地と関わり合いがあったとされていますし、なにより豊穣神としてのチカラを持ち合わせています。
ですから彼らは収穫の一部を自分たちの物だと主張することが良くあるようです。
例えば、果樹園のリンゴの一部をねだるとか、穀物の分け前を盗む等です。
面白いところでは、その年初めて醸された酒を捧げなければならないというものも。
日本でもそう言った収穫物を、田の神様に残しておくとか、色々とあるようですし、洋の東西問わず、そういう感謝儀礼は、長く伝えられていることなのでしょうね。

Margaret tarrant

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お知らせ

現在、X(旧Twitter)などと連携しているちょこっと妖精学ですが、ハロウィン以降、毎日短いものをそちらに、長いものを週1程度こちらで掲載することにしようと思います。
よろしくお願いします。

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ちょこっと妖精学 季節の移り変わり

そろそろ街にもハロウィンの飾り付けが増えてきました。
1年で最も彼らの気配が濃厚になる季節です。
もちろん、対になる5月1日もそうなのですが、これらはすべてアイルランドなどの古い暦での季節の移り変わりの境目の日なのです。
夏と冬、日本人から言えば陰と陽が入れ替わるとき、あちらとこちらのベールが薄くなるのです。その日は時間が溶け、過去も現在も綯い交ぜになります。
そういうすべてが溶け合った日に、彼らは向こう側からやって来るのです。

今日から少しずつハロウィンについての事を書こうと思います。

Cicely Mary Barker

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ちょこっと妖精学 変身妖精 その4

夜歩きする者を強かに驚かせたり、秘宝の護り手として遺跡に登場するプーカですが、時に妖精たちのスカウトマンとして現れるときがあります。
アイルランドの妖精たちのお気に入りのスポーツはハーリングです。
草ホッケーのようなスティックを使って玉を打ち合ったりするゲームで、神代から続いている伝統競技です。
妖精たちはこのスポーツに興じることが多いのですが、相手を打ち負かす為に『人の選手』をスカウトすることがあります。その時に、登場するのがプーカなのです。
プーカは人語を放す馬として登場し、これは! と思う村男を誘うのです。
もちろんそういう場合は、ちゃんと礼儀正しく、元いたところに戻してくれるのです。

https://www.imdb.com/title/tt8870814/

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ちょこっと妖精学 変身妖精 その3

夜道に現れ、旅人などをこっぴどく驚かせる変身妖精プーカですが、古城跡や遺跡、中でも財宝が埋蔵されている場所に現れる事があります。
彼らは、財宝を掘り出そうとする不届き者の前に現れます。
その姿は黒くて大きな妖犬であったり、巨大な雄牛であったりと、かなり恐ろしく、雄叫びを上げたり炎の息を吐くそう。一種の財宝の守り手の様な役割があるのかもしれません。

Tony DiTerlizzi

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