ハロウィンが近くなると取り替え子が盛んに行われるようになります。
向こう側から、邪妖精が出て来やすくなるのです。
取り替えられた子の代わりに置いていかれるのはもちろん妖精の子供で、彼らはしなびたナスやリンゴの様な顔をしていて、子供のくせに歯が二重に生えていたり、煙草を吸ったりするのです。もうどうしようもない悪ガキで、まさに悪魔と呼べる存在なのですが、そこは妖精。音楽に大変優れているのです。
ある話では、盲目のバブパイプ吹きから楽器を借りた取り替え子は、それはそれは見事に演奏したそう。それは件の奏者が「この子はアイルランドで一番の笛吹きになりますよ!」と言わしめたほどだったそう。
Arthur Rackham