花が好きです。
というと、ああお花が好きなんんだねと漠然と思う。
けれど、実際『花が好き』には色んな意味がある。
例えば毎週1回は花屋さんに行って自分の為に花を飾る人。
例えば某かの鉢植えやお庭を丹精されてる人。
例えば花をアレンジしたり、活けたりするのが好きな人。
もっと言えば、花を見るのが好きだけど、家に持ち込みたくないという人もいるだろうし、ただ何となく好き、それこそ花が好きな自分が好きって人もいると思う。
でも全部引っくるめて『花が好き』なんだろうし、花が共通点になっている。
僕が昔Twitter(現X)で呟いたこんなツイートがある。
この意見は昔も今も変わらない。
自分で花を育ててない人は花好きとは言えないって言う人もたまにいるが、その気持ちは分かるが乱暴だよと思う。
愛でる訳でも無く遊び半分で摘んで、打ち捨てるって訳じゃ無いんだしって。
翻って僕のお仕事である『妖精』について考えてみる。
妖精が好き。興味がある。
例えば自分の創作や知識欲の為に、包括的に知りたい人。
例えば民俗学的、比較人類学、神話学など学問的に知りたい人。
例えば神秘世界、いわゆるスピリチュアル的に知りたい人。
いろいろあると思う。
僕はその土地に根ざした物語。その土地に住んでいる人たちも含めての生活の一部としてのお話が大好きで、そこに登場する妖精たちを愛している。
妖精譚はその土地が見ている夢で、妖精はその登場人物という訳だ。
そういうスタンスで執筆する本は、自ずと形が決まってくる。
恐らくは創作の手引きとしては長尺で、学問的にはふんわりし過ぎているだろう。
でもこれが僕のスタイルだ。
その土地にゆき、土地の人にお話を聞き、感じた気持ちをこっそり込めて語る。
僕は語り部。お話とお話の語られる場が大好きなんだもの。