お話を集めていて

本の上でも、現地でも、お話を集めていて思うことがあります。
それは、そのお話が古い物か、それとも近年出て来たものか、ということ。
何度も話していますが「お話」は生き物で、時代や語り手、そして聴衆の影響を受けて存在しています。時代と共に変わっていくんですね。
ですから、妖精たちの立ち位置といいますか、影響力もまた変わってきます。
例えば、ジャガイモ飢饉の時に発生した、もしくは変容したお話には、それが強く表れています。妖精たちはスケープゴートにされていたり、癒しの運び手であったり。
またキリスト教の影響度合いも、それを測るバロメーターになります。
有名な「リルの子供たち」はかなりキリスト教の影響の強いお話と言えます。
また妖精が単純に『自然の精』と表現されている場合も存外新しい物だったりすることも。
どれが良い悪いではなく、等しくその土地のお話です。
ただその時に「これはケルトのお話だ!」と括られることになると注意が必要だなと思ったりするのです。そもそもアイルランド=ケルトではないですしね💦

しみずとしやす

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