狐が出す狐火というものがあります。
口からフヨフヨと吹き出す吐息が光る等、色々ありますが、妖精もまた時に妖しい光を出すことがあります。有名なのがウイル・オー・ウイスプ。
性悪な鍛冶屋の霊が持つ地獄の残り火とされています。彼はジャックランタンなどの派生系があるとても有名な妖精の仲間です。
他にも燐光を発する妖精たちはよくいますが、その殆どが、彼らが持っている小さなランタンの明かりとして表現されています。
そんな妖し火は時に、道に迷った旅人の前に現れてまるで「ついておいで」と言わんばかりにユラユラと揺れ導くのですが、もちろんその先は正しい道筋などではなく、沼や沢。
哀れな旅人は溺れてしまうと言う結末です。
今では、湿地などに発生したメタンが自然発火して……と言われていますが、果たして。
Margaret Tarrant