妖精丘や妖精砦。
アイルランドに点在するいわゆる先史時代の遺跡ですが、これらの内部が妖精郷に繋がっているというのは民話や伝承での定番です。
ただ、適当に塚に入ったり、砦に侵入しても彼らの世界に辿り着ける訳では無く、ハロウィンや5月1日前夜などの特定の日。もしくは某かの鍵が必要だったりします。
面白いところでは、山羊や羊、牛などの家畜が砦に入っていくので追いかけていたら辿り着いたというもの。
彼らに魅入られた家畜は帰ってこなかったり、また乳の出が悪くなったりすると言われていましたから、家畜がそういった所に出入りするのは良くないとされていました。
アイルランドのスライゴには、そうやって追いかけた結果、妖精の道を通り、隣の県にいってしまったという少女の話が伝わっています。
妖精郷とは、行こうと思って辿り着ける場所では無いと言うことでしょうね。
Richard (Dickie) Doyle