ちょこっと妖精学 取り替え子

妖精たちの悪戯で、そりゃ悪戯じゃねーよというもののなかに、取り替え子(チェンジリング)というものがあります。人間のかわいい赤ん坊を連れ去り、代わりに妖精の子供を置いて行くという彼ら独特の行いのひとつです。置いていかれる妖精の子というのは、決してかわいくも、素直でもなくて、まぁ一種の小鬼なわけです。
こうなっては普通の人?にはどうしようもなくて、フェアリードクターの出番とあいなるわけで、そういうモチーフの民話はアイルランドをはじめとしてたくさん残されています。
レンタルマギカ妖精王の月伯爵と妖精などではチェンジリングが魅力的に描かれていますが、まぁ実際は事故というか事件なのです。この辺の史実にもあった大事件はまたいつか)

さて、たくさん民話が残されているということは、それだけ取り換え子の対抗策も多く残されているわけでして。
一番簡単なのが、赤ん坊が寝ている揺籠に蹄鉄を忍ばせておくこと。
これは彼らが鉄を嫌うという性質を利用したものですし、なにより馬が幸運の運び手として信じられていたことによるようです。
いまでもホースシューを模したペンダントは様々なブランドからも出ていますし、なにより玄関のノックは蹄鉄型ですよね。あれも邪妖精避けでもあるのです。

Frank Dicksee / La Belle Dame sans Merci

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