日本で怪しい火、つまり鬼火というと人魂で、幽霊が現れるときに付きもののイメージがあります。いわゆるヒュードロドロドロ〜という奴です🔥
妖精譚の本場アイルランドやイギリスでも、鬼火は何かしらの因縁があって地上に止まっているとされています。
ただ、あちらでは幽霊と妖精は別けがたく、鬼火もまた妖精たちの仲間とされているのが違いでしょうか。
有名な所でいえばハロウィンのオバケカボチャであるジャックランタン。
これは生前悪魔と取引し、その取引を有耶無耶したた飲んだくれが、天国にも地獄にも行けず地上を彷徨っている、その姿だとされています。
どうやら日本の人魂のように未練や怨恨があって彷徨っているというよりも、何かしらの罰を受け、死後の安寧を得られない魂だというのです。
この辺りは、日本とキリスト教圏の価値観の違いが現れているところですね。
ある伝承では、隣家との土地争いで、その境界線を勝手に書き換えた、不当に騙して土地を広げた人の魂が、天国の門を潜れず、さりとて煉獄に行くほどでもない為に、鬼火になると言われています。
この辺りは、妖精は堕天使だという説と同じです。
妖火になるなら、この絵のように、可愛く、そして愉快に灯っていたいですね。